息子が保育園で夏風邪を次々にもらってきて断続的に発熱し、保育園からの電話にビクビクする毎日です。熱が出ていても元気でニコニコしている息子が健気です。娘は幼稚園が夏休みなので、現在神戸の実家に預かってもらっています。おかげで息子とゆったりした時間をたっぷり過ごせて楽しいです。赤ちゃん一人だけだと育児は楽に感じます。4歳児1人だけでも楽ですが、2人いるとなんであんなに大変なんでしょう……。

 豪華メンバーの専門家の方々と一緒に、子育てのリテラシー(情報読み解き能力)に関する本を出版しました。『各分野の専門家が伝える 子どもを守るために知っておきたいこと』(メタモル出版刊)です。

 小児科医の森戸やすみ先生、感染症の専門家である堀成美先生、精神科医の姜昌勲先生、松本俊彦先生など医療関係の方々に加え、教育社会学者の内田良先生、歴史研究家の原田実先生、物理学者の菊池誠先生、食品の専門家の成田崇信先生、畝山智香子先生などの方々が執筆者です。

 育児、医学、食、教育の分野について、世間一般で良いとされていることや一部の人たちにまことしやかに信じられていることが実際のところどうなのかを解説してくださっています。発売日に重版が決定するという注目ぶりなので、ぜひ読んでください。

「感性」で判断は危険

 ネットをはじめ、健康や子育てに関する情報があふれる現代、どの情報が信頼できるのかを選び取るのが難しいと感じます。親類縁者や友人、知人がすすめてくるものも、本当にいいかどうか分からないですよね。

 先日、子宮頸がんワクチンの厚労省研究班の池田修一氏の研究不正疑惑が話題になったとき、SNSで友人の友人が「子宮頸がんワクチンをどうするか、情報が錯綜して判断が難しいね。感性を研ぎすませるしかないんだろうね」という旨の書き込みをしていました。

 感性というのはもちろん大事なものではありますが、子育てや健康に関わる問題を難しいからと言って、「なんか良さそう」という感性で選ぶのは思考の放棄ではないでしょうか。同じように、「親が子どものためを思って一生懸命考えた上のチョイスだから肯定すべき」のように、決断の過程が善意によるものであればそれでよい、ということも思考停止だと思います。結果的に子どもの健康や健やかな発育を妨げてしまえば、親は責任を逃れることはできないと思うのです。

 「ネット上にあふれる情報の真偽を見分ける方法を教えてほしい」ということをよく聞かれます。「 煽 ったタイトルでクリックを稼ぐコラムサイトは、記事に署名のないものや出典がきちんとしてないものには惑わされない」とか「物販などの商売ありきのサイトは差し引いて受け取る」などの一般的な情報の読み解き方はお伝えできますが、完全に見分けるというのは難しいです(内閣府のホームページの「結婚・妊娠・出産・育児の切れ目ない支援」というページの「関連リンク集」は信頼できるサイトが集まっていてとてもおすすめです)。

注意! おかしな情報を出す「医師免許保持者」もいます

 専門家が教えるという本を紹介しておいてなんですが、「医者が言っているから正しい」というのも残念ながら違います。医師免許を持っていることは、発言内容が全部正しいということを担保するものではないからです。医師に限らず、 突飛 なことを言う人は話題性があるため、書籍をたくさん出していたりするけれど、明らかにおかしなことを言っていることも残念ながらまれではありません(今回ご紹介した本では、そういったものもスパッと斬っていますので役に立つと思います)。

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△出典:yomiDr.

各分野の専門家が伝える 子どもを守るために知っておきたいこと

 たとえば、経済オンチの私が株で儲けようとして、「株 儲かる」とキーワードを入れて検索しても、儲かる株の銘柄に行き着く確率が極めて低いのと同じで、基礎の知識がないと育児に必要で妥当な情報をつかみ取るのはなかなか難しいです。健康に関しては高校生レベルで十分なので、体の仕組みについての知識を身につけることがヘルスリテラシー(健康情報の読み解き能力)の大きな助けになると思います。

 「各分野の専門家が伝える 子どもを守るために知っておきたいこと」(メタモル出版刊)は知識だけでなく、ものの考え方も詰まった本なので、ぜひ読んでみてください。